前線の構成をどうする
こんにちは。
前回の記事はたくさんの方に読んでいただけたようで、嬉しい限りです。
これからもボチボチ書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
さて、欧州サッカーの幕が上がり早1ヶ月、今年も欧州最強の座を決める戦いが始まった。
ここ2年続けて、筆舌に尽くしがたいほど酷い負け方をしてしまった我らがバルセロナ。
筆者自身、5月から6月までずっと放心状態で、あれ以降サッカーを観ることが苦痛にすらなっていた。
いちファンですらこんな気持ちになるのだから、当事者たちの気持ちは推して知るべしである。
皆表にこそ出さないが、今年こそは…という熱い気持ちで満ち溢れているに違いない。
見返してくれると信じてる。
彼の三度目の正直を期待して、1年しっかりと追っていきたいと思う。
そんな思いで観戦した今朝のドルトムント戦だが、結果はご存知の通り、負けに限りなく近い引き分けであった。
いつものようにテアシュテーゲンという神の存在と幾らかの運に助けられた結果である。
しかし、ドルトムントという強敵との戦いで(しかもAway)、見えてくるものもあった。
①オートマティズムの欠如
バルセロナというチームは、ボールを動かしてなんぼである。
しかし、ただ動かすだけでは、ドルトムントレベルの相手には直ぐさま対応されてしまう。
そこで大事なことは、チーム全体がボールをどのように動かすかのイメージを共有できているかどうかである。
相手の思考・判断スピードを上回るボール回しを展開するには、ボールを受けてから出し所を探すようであってはならない。
バルサが欧州を席巻した時代、その中盤にはシャビ・イニエスタ・ブスケツという、遺伝子レベルでバルサのサッカーが刻み込まれた選手たちが君臨していた。
フレンキーとアルトゥールがコンビを組んでフルで戦ったのは今日で2試合目。
彼らにシャビイニのような阿吽の呼吸を期待するのは無茶だが、1日も早く「見なくても分かる」関係になってくれることを祈る。
②442アゲイン
やはりバルベルデはやってしまった。
442のメリットは前線に2枚残すことによって、殴り合いになった時、特大の大砲2門の力で叩き潰すことができる点だ。
しかし、大砲は火をふくことはなく、デメリットだけが残った。
フレンキーやアルトゥールが馬車馬のように走り回る姿はもう見たくない。
③幅と奥行き
主役は名脇役がいてこそ輝くものだ。
バルサが最強の名を欲しいままにしていた時代、シャビ・イニエスタは確かに主役だった。
しかし、その主役を輝かせていたのは、ペドロ・ビジャという名脇役である。
ゴールが中央にある以上、守備陣は中央を固めて守る。その中央の壁にほんの少しの綻びを作るのが、ペドロとビジャの役目だった。
彼らのやっていたことは主に2つ。
「ダイアゴナルラン」と「待つこと」である。
静と動を「適切なタイミングで」繰り返す。
この2つが攻撃に幅と奥行きをもたらすのだ。
今シーズン、フレンキーとアルトゥールが主役としてバルサのサッカーを牽引するには、彼らのための名脇役が必要なのだ。
最初は誰もが無名である。
ペップがアンリでなくペドロを重用し、スター選手の階段を上らせたように、バルベルデも決断を下さねばならないのではないか。
本当にCLを奪還する気持ちがあるのならば、彼を一人前の戦士として育て上げることが必要だと私は考える。
カルレスペレス
ペドロを彷彿とさせるランニングの質。
献身的な守備。左足のキック。バルサ愛。
静と動のタイミングと右足の精度は改善の余地あり。